学生の頃、嫌というほど聞きました。
対象の残存機能を活かして援助を考える。
すごく大切なことですよね。
「残存機能」について調べてみました。
病気やケガなどで心身に障害を負った人に残された機能のこと。
看護だけでなく、介護やリハビリの現場でも重要視されている考え方のようです。
病院勤務していた頃
病院勤務時代は残存機能をすごく意識してました。
病気が治ってもADLが落ちたら本人や家族が困ると思っていましたし、
寝たきりになるとどうしても色んな病気のリスクが高くなります。
患者さんも、「看護師さんにあれもこれもやってもらった方が助かる」という感覚の方は少なからずいます。
でも患者さん出来ることまでしてあげるのは、患者さんのためになりません。
「出来ることは自分でやってもらう」
そんなことを意識してました。
多くの患者さんが入院しているので、特定の患者さんの言うことだけ聞いていられないと言う側面もありますね。
ただ訪問看護の現場においては、残存機能の捉え方が少し違うのかなと言う違和感を感じています。
訪問看護の現場での違和感
訪問看護の現場では、利用者さんと1対1の時間を作ることができます。
時間はおおよそ30分や1時間など人それぞれ。
その限られた時間の中でどれだけのことができるか、そんなことを考えながら仕事をしています。
病院と同じように「看護師さんにあれもこれもやってもらった方が助かる」って言う感覚の利用者さんがいた場合、対応が人によって結構バラツキがある印象ですね。
何でもかんでもやってあげようとする人が多い気がします。
たとえば入浴介助の場面。1人で入れるけど、見守りが必要という理由で介入している方がいたとします。
見守る人がいれば洗体や洗髪をする人、湯船に浸かっている間も肩にお湯をかけ続ける人。
残存機能を活かすという視点で見れば明らかに不要なことも多いです。
ただ、仮に気分を害し「もう来なくていい」と言われてしまうとそこまで。
それは利用者さんのためにも避けなければなりません。
すごく加減が難しいのです。
「あの人が来た時は色々やってくれるのに、この人はやってくれない」なんて言われることも。
非常にシビアです。
本当にそれは利用者さんのため?
利用者さんができることまでこちらで行なうと言うことにはやはり違和感があります。
在宅で安心して生活が送れるように援助していくことが本来の目的だと思っています。
何でもしてあげるのは本当に利用者さんのためになっているのか、経営的な視点が強くなっていないか、そんなことを思うわけです。
ちょうどいい加減に持っていくためにも、結局はどれだけ信頼してもらえるかですかね。
日々勉強です。
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